シリコンって髪の毛に良いんですか?
「シャンプーやトリートメントに入っているシリコンは髪の毛に悪いものではないでのですが、特別に良いものではありません。そのシャンプートリートメントには必要だから入っているんですよ。」
シリコン(本当の名前はシリコーン)は日用品や食品、工業や医療、スキンケアやヘアケアなどの美容材料にも利用されているとても安全性の高い有機化合物です。
シャンプーやトリートメントに使用しているシリコンは、髪の毛を補修するものではなく、コーティングしていく成分の一つとして使用されています。
シリコンは毛穴が詰まるとか、髪の毛をコーティングするから、カラーやパーマの薬剤が浸透しにくくなり、かかりが悪くなるとか、「シリコン=悪いもの」みたいに言われています。
例えばシリコン入りシャンプーを使って頭皮が荒れ、赤みを帯びて湿疹が出来たりしたとします。
しかしそれはシャンプー剤の中に入っているシリコンが原因で起こった現象ではなく、 界面活性剤による影響がほとんどです。
シリコン自体は人体に安全なものを使用して商品化しているものが殆どです。
でなければ商品を回収して販売停止にしなくてはいけませんからね。
シャンプートリートメントにおける問題はシリコンではなく界面活性剤の種類なのでシリコンは安全なものだと認識して下さいね。
今回はシリコンのことなので、ここからはシャンプー剤やコンディショナー、トリートメントに入っているシリコンについて詳しく説明していきますね。
シャンプーやコンディショナー、ヘアケア商品に配合されている5種類のシリコンを説明します。
1.ジメチルシリコーン
代表的なシリコーンで「ジメチコン」や「ジメチコノール」と表記されています。
分子量が高分子な程、髪に吸着してしっとりとした質感になり低分子はサラッとした質感になります。
シャンプーやコンディショナー、ヘアカラー剤等幅広く使用されています。
2.ポリエーテル変性シリコーン
主にメイク用品やスキンケア商品に配合されているシリコンオイルのことです。
ジメチコンに界面活性剤をくっつけたもので、染髪時のキシミを和らげ、乾いた髪のパサつきを、抑えるシリコンです。
水への馴染みがよく、洗い流しやすい性質で水溶性シリコンとも呼ばれているシリコンです。
表示例:ジメチコンコポリオール、ポリシリコーン13、PEG-○ジメチコン ※○には数字が入ります。
3.揮発性シリコーン
仕上げ用のヘアスプレーやトリートメントに多く配合されている揮発性(蒸発)のあるシリコンで他の成分と混ざりやすくする為に使われています。
表示例:シクロペンタシロキサン、シクロメチコン
4.アミノ変性シリコーン
髪の毛への吸着性が良く馴染みやすい性質のシリコンで、ダメージのある髪の毛に付着し、優れたコンディショニング効果をもたらす為、コンディショナーやリンスに多く配合されています。
表示例: アモジメチコン、アミノプロピルジメチコンなど
5.PPT+シリコーン
PPTと(タンパク質のことで髪の毛と同じ成分の事)シリコンを合わせた特殊なシリコーンです。
その他のシリコンと違って、ダメージ部分の吸着性に特に優れ、髪にしっとり感や艶、なめらかさを与えてくれます。
シリコンの蓄積を防ぐこともでき、最近の市販シャンプーでよく配合されています。
また、ドライヤーの前に使用するオイルやエマルジョンに配合されているものもあります。
表示例:加水分解シルク/PGプロピルメチルシランジオールクロスポリマー、トリメチルシリル加水分解コラーゲンPGプロピルメチルシランジオールクロスポリマー
シャンプーやコンディショナー、リンスやオイルなどに配合されているシリコンは沢山ありますが、表示されているのはシリコンという名前ではありません。
シリコンを見分ける為にはシリコンの共通する成分名を覚えておけば簡単に見分けられます。
「メチコン」「シロキ」「シリル」「シラン」
上記の名前が表示されていればシリコンと考えていいと思います。
ただしシリコンは決して悪いものではありません。
シャンプーやコンディショナーに使用されている界面活性剤などの他の成分をちゃんと理解出来なければシリコンがどうのこうの〜って言っても意味がありません。
シリコンは髪の毛に良いとか悪いではなく、その商品に必要だから入っているので、悪者扱いしないで下さいね〜。
「市販のシャンプーと美容室のシャンプーの違いを教えて下さい。」
「シャンプーって色んなシャンプーがあって選べませんがどんなシャンプーが良いのですか?」
「ノンシリコンシャンプーとシリコン入りのシャンプー、どちらが良くてオススメですか?」
「PPTトリートメントって何ですか?」