シャンプーって色んなシャンプーがあって選べませんがどんなシャンプーが良いのですか?
「確かに沢山の種類のシャンプーがありますよね〜。
アミノ酸系とか高級アルコール系とか色々…。
今回はシャンプーの成分を解説してあなたにとって少しでも良いシャンプーを選んで下さいね。」
シャンプーの目的は、ホコリやヘアスタイリング剤などの外因性の汚れと汗、皮脂、フケなどによる内因性の汚れを取ることです。
これらの汚れは、水に馴染みにくい油の性質をもっているものが多く、お湯で洗うだけではなかなか落ちません。
そこで必要になるのが汚れを落とす洗浄成分が必要になってきます。
この洗浄成分は界面活性剤といい、色んなシャンプー剤の中に入っています。
では次に界面活性剤の説明をしていきましょう。
界面活性剤は水に馴染みやすい部分(親水基)と油に馴染みやすい部分(親油基)の両方を持っている物質で水と油の境界に集まっていきます。
ちょっと難しいですよね。
ここで言う「水」というのは髪の毛を濡らした時についているお湯の事を指し、「油」というのは髪の毛に付いている汚れの事を指します。
そして界面活性剤は、水分と油分を均一に混じり合わせる乳化作用、油性の汚れに吸着して水と共に流し去る洗浄作用や浸透、分散作用などを持ち合わせている為、シャンプーやトリートメントの主成分=洗浄成分となっています。
界面活性剤は親水基と親油基のバランス、親水基の状態(イオンバランス)により4種類にカテゴライズされています。
1.アニオン界面活性剤
シャンプーやボディーソープに使われているマイナスイオンの界面活性剤で、泡立ちが良く、洗浄力に優れています。
2.カチオン界面活性剤
トリートメントやリンス、コンディショナーに使われているプラスイオンの界面活性剤で、髪の毛の表面を整えて手触りを良くします。
3.両性界面活性剤
刺激が少なく髪や肌に優しい界面活性剤でベビーシャンプーに使われています。プラスとマイナス両方のイオンを持つ界面活性剤で、低刺激性の洗浄剤の基になっています。
4.ノニオン界面活性剤
保湿クリームや乳液、沢山の化粧品に使われていて水と油を馴染ませる作用が強いイオンにならない界面活性剤です。
〈シャンプー剤の構成〉
主成分はアニオン界面活性剤、両性界面活性剤。
次に多く入っているのがコンディショニング成分でカチオン界面活性剤やカチオンポリマー、タンパク質誘導体、シリコーン誘導体、天然油、エステル油で髪の毛を保護しきしみをなくし指通りを良くするものです。
そして髪の毛を補修する毛髪保護剤、湿潤剤の他、粘土を出す増粘剤や香料防腐剤が入っています。
シャンプー剤は汚れを落とすものと言えばそうなのですが、実は結構複雑で出来ていて構成成分の配合次第で髪の毛を良くしたり悪くしたりもします。
これがシャンプー剤の根本的な違いになります。私たち美容師がサロンで取り扱ってる商品と市販で売られている商品の違いもこの構成成分が重要になってくるということですね。
違いが現れる主成分の界面活性剤と毛髪保護剤はとても重要なので覚えておくとシャンプー剤を選ぶときに役に立ちますヨ。
ではシャンプー剤に配合されているアニオン界面活性剤と両性界面活性剤を細分化しましょう。
[アニオン界面活性剤]
1.高級アルコール系
市販のシャンプー際に主に使用されている界面活性剤。
値段が安いのに泡立ちが良いのが特徴で台所用の洗剤などにも使われています。
成分
・ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na
2.石鹸系
天然の素材を使っている弱酸性の石鹸系と洗浄力とphが高く皮膚への刺激性があるアルカリ性の石鹸系がある為、成分表記をしっかり見ないといない商品です。
成分
・アルカリ石鹸系…洗浄力が高く、アルカリ性の為、皮膚への刺激が多少あります。
オレイン酸Naやヤシ油脂肪酸、脂肪酸Naなど。
・酸性石鹸系…アルカリ石鹸と似ている構造で生分解性が良く洗浄力があります。
ただし弱酸性の為、刺激が緩和されています。ラウレス酢酸Naなど。
3.アミノ酸系
サロンシャンプーに使用され、市販のシャンプーには殆ど使用されていません。
低刺激で髪の毛や頭皮に優しいが高価な界面活性剤です。
成分
・グルタミン酸系…皮膚や髪の毛にとても優しい低刺激の界面活性剤。
洗浄力も弱く泡立ちは余り良くないがコンディショニング性が高いです。
ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na
・アラニン系…適度な洗浄力でしっとり感のある洗い上がりの界面活性剤。
ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNa
・グリシン系…温和な洗浄力と静菌力があり歯磨剤から身体洗浄剤まで幅広く使われている界面活性剤。
ココイルグリシンNa、ココイルサルコシンNa、ラウロイルサルコシンNa
4.タンパク質系
ケラチンやコラーゲンなどの髪と同じ成分のタンパク質を加水分解してつくられている界面活性剤。
髪の毛を補修することが出来るサロンシャンプーとして有名なものが多いです。
成分
ココイル加水分解ケラチンNa、ココイル加水分解コラーゲンNa
[両性界面活性剤]
ベタイン系
目や肌対する刺激が低くベビーシャンプーやサロンシャンプーに多く使用されています。
泡立ちも良く増粘性もあるので低刺激性の洗浄剤の基と使用されています。
成分
ココアンホ酢酸Na、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン
アミノ酸系
両性とアミノ酸系を持ち合わせていて目や皮膚への刺激性が低い低刺激性の界面活性剤です。
ベビーシャンプーやサロンシャンプーにも多く使用されています。
成分
ラウリミノジプロピオン酸Na
だいぶ専門的になってしまいましたね…
ここまで読んだあなたは美容師になれます(笑)
今まで説明してきたんですが、簡単に要約すると、シャンプー剤とは界面活性剤で色んな種類がありますよって事です。
その中で良いシャンプーを探すとなると、シャンプー剤の主成分の界面活性剤を見分けることが重要だという訳であります。
私たち美容師がサロンで販売しているシャンプーの殆どはアミノ酸系のシャンプーになります。
そしてその中でもタンパク質系由来の界面活性剤も一緒に含まれているものや、タンパク質系の界面活性剤をメインで使用しているものは少しお値段も高くなっています。
美容室で販売されているシャンプーは、シャンプー剤の構成成分によってお値段が変わっているのが特徴的と言えます。
ただし、サロンシャンプーにも沢山の種類があります。
私たちはお客様の髪の毛を見て触って、そして会話をして、どのようなシャンプー剤が1番あっているのかを判断しています。
もちろん各サロンによって取り扱い商品は違いますが、それぞれのサロンで「本当にお客様にとって良いもの」を選んでいるはずです。
そして私たち美容師は髪の毛のプロです。
もし、あなたが沢山のシャンプー剤の中から一つを自分で選ぼうと悩んでいるなら、どうぞあなたの髪の毛の事を1番理解している担当美容師さんにご相談してみて下さい。
また当店で探して欲しい!当店のオススメが聞きたい!と思って下さったら是非一度ご相談下さいね。
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「市販のシャンプーと美容室のシャンプーの違いを教えて下さい。」