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髪のお悩みQ&A

ヘアマニキュアは本当に傷まないのか?

先日「美髪カラーエステ」の予約で初めてご来店されたお客様から、

「以前担当してもらっていた美容師さんから言われたことなんですが、」

と前置きされ

「ヘアマニキュアって傷まないって聞いたんですが、本当ですか?」

と質問を受けました。

続けて

「もし髪の毛にいいんだったら、ヘアマニキュアに変えたいんですが…」

と、髪の毛のダメージを気にされていました。

このときのカウンセリングは後ほどお伝えしますが、

ここで大事なのは、

『ヘアマニキュアは本当に傷まないのか?』

ということ。

今回はヘアマニキュアについて詳しくお伝えしますね。

 

【ヘアマニキュアとは】

ヘアマニキュアは酸性カラーというカラー剤で、髪の内部に浸透せず、髪の表面のキューティクルの内側に染まるカラー剤です。

白髪に染まりやすく、黒髪には染まりません。

色はとても鮮やかで綺麗に染まり、黒や茶色、こげ茶などの自然色、赤青緑と言ったビビットな原色から、薄い紫や薄い黄色などのペールトーンなど種類も豊富です。

ただしシャンプーをすると色が落ち(褪色)る為、お風呂場のタイルや壁、真っ白なタオルなどにも付着しやすいので注意が必要です。

また頭皮や肌にも染まりやすい為、根本ギリギリからしか染められないという特徴も持っています。

ヘアマニキュアはマイナスの電子(イオン)性を持っていて、髪の毛のプラスの電子(イオン)性に付着する為、白髪を染めることに非常に優れています。

そのかわりブリーチ後は髪の状態がマイナスイオンに傾いている為染まりにくいという特徴があります。

 

【ヘアマニキュアはどんな成分でできてるの?】

ヘアマニキュアのメイン成分をまとめてみました。

1. 染料について

ヘアマニキュア(酸性カラー)の染色成分は主に酸性染料でできていてます。補助的にHC染料が入っているものもあります。

酸性染料はタール色素と呼ばれるもので、石油から採れるナフサから作られていて、タール色素といってもコールタールは使用されていないものです。

HC染料は小さい染料のため、キューティクルの隙間に入りやすくするため、ヘアマニキュアの補助的な役割で使用されています。

ヘアマニキュアやカラートリートメント、カラーシャンプーカラーバターなどに補助的に使用されている染料で塩基性染料の発色を助ける役目を持っていて一緒に配合されています。

2. ベンジルアルコール・エタノール

ヘアマニキュア に入っている成分の中で水の次に多いもの。

酸性染料だけでは髪の毛の内側に浸透しにくくすぐ落ちてしまうため、アルコールの力で、少しでも髪の毛の内部に浸透させるのが目的となっています。

そのため、どのメーカーのヘアマニキュアでも必ず配合されています。

3. ●●●コポリマー・ジメチコン

いわゆるコーティング剤(シリコン)です。

ポリマーといえば、爪のマニキュアなどでも使われていますよね。

要は髪の毛をツルツル、ピカピカ、サラツヤな艶髪にする目的で配合されています。

 

【ヘアマニキュアは結局傷むの?傷まないの?】

前置きが長くなりましたが、ではお答えします。

はい、傷みます。

傷まないと言われているのは、ヘアカラー(アルカリカラー)よりも全然傷まないですよ~って事で、ヘアマニキュアでも髪の毛は傷んでしまいます。

ダメージする原因は、2つ。

「ベンジルアルコール・エタノール」と「コーティング剤」

これがヘアマニキュアの傷みの原因です。

◎アルコールによるダメージ

ヘアマニキュアを髪の毛の内部に浸透させるために使われている成分ですが、これが髪の毛の表面、キューティクルの一番上にある

『18-MEA(18メチルエイコサン酸)』

を傷つけてしまうのです。

この18-MEA(18メチルエイコサン酸)はキューティクル同士の接着や、キューティクルを皮膜するための大切な成分で、失ってしまうと手触りが悪なる他、絡まる引っかかる原因になり、髪の毛が硬くなってバリバリになってしまいます。

この状態を防ぐ目的で配合されているのが、

『コーティング剤』

なのです。

◎コーティング剤によるダメージ

手触りもツヤも出るし、別に問題ないじゃん!と思いがちですが、実はそうでもないんです。

平たくいえば、染めたての時は効果がとってもでていて、手触りも良いですし、艶も物凄く出ます。

しかし、1週間、2週間と時間が経つと、カラーと一緒にどうしても落ちていきます。

それを補うため、トリートメントはするんですが、なぜか毛先がまとまったような、固まったような手触りになります。

これはコーティング剤の特徴で、髪の毛が水を弾く疎水性になり、水に溶けなくなります。

簡単に言うと、コーテイング剤が髪に残りすぎて固まってしまうんですね。

しかもトリートメントにも、コーティング剤が少しばかり入っています。

*コンディショナーはコーティング剤の塊です。

コーティング剤の蓄積により、ドライヤーの熱でチリついたり、つむじが割れやすくなったり、くせ毛になったりする。

これがコーティング剤が髪の毛をダメージさせる原因の一つと言われている所以です。

しかしながら、コーティング剤もアルコールもヘアマニキュアにとっては必要不可欠な成分。

これがなくてはヘアマニキュアで髪は染まりませんからね。

それでもアルカリカラーに比べれば、断然ダメージレスなのは間違いなし!

ちゃんとヘアケアすれば髪色(ヘアカラー)も長い期間楽しめるし、手触りも長持ちしますので、髪のダメージを気にする方はヘアマニキュアがオススメです。

 

まとめ

ヘアマニキュアは、髪の毛を傷めてしまいますが、きちんとヘアケアすれば髪色も楽しめ、ダメージも最小限にできます!

では最初のカウンセリングのお話の続き。

「もし髪の毛にいいんだったら、ヘアマニキュアに変えたいんですが。」

と質問されたので、

まずヘアカラー(アルカリカラー)とヘアマニキュア(酸性カラー)の違いを伝えました。

そのあとに、ヘアマニキュアもダメージすると伝えました。

お客様は白髪を染める為のヘアカラーとヘアマニキュアを悩んでいました。

そしてご希望のヘアカラーを伺った結果、アルカリカラーをオススメしました。

お客様は白髪の量が少なく、地毛よりも明るくしたかっったからです。

白髪の量はヘアマニキュアにとってとても大事。

白髪が少ないと暗くなってしまうからです。

そして当店の『美髪カラーエステ』の内容をご説明し、ダメージを最小限にヘアカラーさせていただきました。

一人一人の髪の毛の状態は違いますので、悩みがある際は是非ご相談くださいね。